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過去問の鉄則③

④過去問の「解答解説」を鵜呑みにする

 生徒・保護者からするとちょっと驚くことかもしれませんが、われわれ業界では常識に属することです。市販の過去問の解答は誤っていることがあります。特に記述式の解答や、教科で言えば国語の解答は信用しないほうがよいでしょう。なぜ誤答だと言えるかと言えば、複数の出版社の過去問をつきあわせてみれば、ある問題についてA社とB社とで解答が異なることは珍しくありません(私は国語の漢字の問題で誤答を見たことがあります)。ふつう、家庭で入手する過去問は、高校受験の場合、旺文社・声の教育社・東京学参を初めとする数社のうちのいずれか一つでしょう。公立の高校や大学のセンター試験であれば誤答はないと見てよいでしょうが、私立高校・私立大学の解答は必ずしも信用できない、という点は頭のどこかに置いておく必要があります。

 また、解説についても、結論は同様です。特に数学の場合。さすがに解答が違うということはなさそうですが(誤植はありえます)、私が信頼する数学教師は誰もが、「過去問のような解き方をしていたら試験時間内では終わらない」と言います。どういうことかというと、中学生が中学校で習う内容の範囲で解説を書くとするととてつもなく回りくどい解き方になってしまいます。進学塾でなら普通に教える知識が使えないとすると、ゴリゴリ解くしかないわけで、そのようなやり方では50分の試験時間に終わるはずがない、ということなのです。

 要するに、効果的に過去問をこなそうとするならば、個人でやらないほうがよいということです。結論として、この部分では塾(進学塾)の経験に頼らざるを得ないでしょう。そして、これは案外忘れられている要素だと思うのですが、個人で入手できる過去問はせいぜい数年分です。塾ならばそれ以上の問題が保管してあるはずですから、その意味でも塾はあてになります。私の場合、都立共通問題の国語は40年分。