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学習の技術講座⑥ 入試問題への取り組み方1

 志望校の過去問演習は、受験生ならば誰もが取り組むものと思われます。ただし、志望校で出題された問題に取り組むということは、一面、おそらくもう出題されないであろう問題にあたっていることでもあります。したがって、過去問演習は、目的と方法を明確に自覚しておく必要があります。「学習の技術講座」では、この過去問への取り組み方を取り上げて授業内外での過去問演習を行う際に徹底して意識することを促します。教材が過去問であるだけに、ここの学習こそがもっとも得点力に直結するので、重要です。

 過去問は「おそらくもう出題されないであろう問題」だと述べましたが、それでもやはり過去問をやる意味はあります。結論から言えば、 

①志望校の出題傾向・難易度・時間配分を体感すること。 

②課題を抽出してさらなる学習につなげること。

の2点に集約されます。①は言うまでもないことですが、②を意識していることが肝要でしょう。やりっぱなし、点数を出すだけで済ませないということであり、この意味では模擬試験も同様です。


 例年、中3生に対しては夏期講習会の時機を見定めて、「講座」の一環として「入試問題への取り組み」の話をします。ここ数年はⅣ期英数特訓で過去問にチャレンジする直前にしています。「講座」では、述べたような過去問を解く意義について話したあと、演習の流れについて話します。まず事前準備、続いて演習中、事後処理について。どの局面においてもポイントは「できるかぎり本番を想定して」です。

 まず事前準備。われわれ指導の側では、過去問を実施する場合極力早い段階で告知して準備を促すようにしています。(はじめて実施する高校でない限り)以前実施した過去問や合格ノートの分析・感想を読み返し、イメージをつかんでおくことが準備の中心です。 

 演習中。試験時間の使い方の話が中心です。われわれのたどり着いた現状の指導では、演習中の時間配分は4分割して考えます。開始直後の全体を見渡して方針を立てる時間、実際に解く時間、通称「V-time」、見直しの時間。「V-time」の詳細は割愛しますが、戦略的な予備時間で最も重要な時間であると考えています。その他、演習直前にやるべきこと、演習中に意識する(もしくは感じている)べきこととして問題個々の難易度、全体の難易度と合格ライン、などです。さらに、休み時間の過ごし方についても重視しています。この「講座」で休み時間の重要性について話を聞いた生徒たちが、模擬試験会場や本番の試験会場で経験する周囲の様子から推して察するに、ちょっと考えられないことですが、(他の塾の)生徒さんたちはこうした点についてほとんど指導を受けていないようです。

 事後処理については、次回。