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「成績」について②

 ③得点力。これまでの私のブログでも、ここのところは言葉を使い分けてきているはずですが、この「得点力」こそが「成績」です。「得点力」とは、本番で(過去問で)何点取れるのかということです。もちろん、単元学習が終了していない段階では、過去問で得点力をはかることはできません。必然的に模試の偏差値を考慮することとなります。しかし、単元学習を終了して過去問演習が可能となる時期、遅くとも9月以降は、過去問の「得点力」こそが、受験校の出題傾向に対して「学力」を発揮するスキルが数値となって現れるものですから、こちらの方こそ重視されるべきです。

 ここで重要な点は、多くの受験生にとって「学力」と「得点力」は一致しないという事実です。潜在的な「学力」が高くても、出題傾向への対応力、その時の体調や精神状態、周囲の環境、そして性格(たとえば注意力が散漫、あきらめやすいなど)といったことが全体として影響を及ぼし、「得点」は低く出てくるものです。この「得点力」の現状を測り、さらに向上させる目的で行うのが過去問演習です。

 要するに、受験生は、「学力」を高めるための学習をする一方で、この「学力」を遺憾なく発揮することが出来るよう「得点力」を高めるために過去問演習をする必要があるわけです。そして、残念なことに、保護者の立場でこの両者を鋭く見極めるのはかなり難しいことだと思います。「偏差値」で判断せざるを得ないのでしょうが、述べたように、「偏差値」は受験の本質的な数値ではないということを踏まえていただきたいと思うのです。もちろん、われわれ指導者には、「学力」を伸ばす指導、「得点力」を高める指導に加えて、それを保護者に伝えることも求められていると思います。